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特発性過眠症

[2025.07.15]

「寝ても寝ても眠い」その悩み、特発性過眠症かもしれません

 

忙しい生活の中で「いくら寝ても眠気がとれない」「日中に強い眠気に襲われて仕事や学業に集中できない」といった悩みを抱えていませんか?単なる寝不足だと思われがちですが、もしその眠気が毎日続き、日常生活に支障をきたしているなら、過眠症という病気かもしれません。

過眠症は、夜に十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に過度な眠気が生じる睡眠障害の一つです。

過眠症にはいくつかの種類があります。最も知られているのは、「ナルコレプシー」でしょう。ナルコレプシーでは、運転中や会議中など集中が必要な場面でも、突然眠りに落ちて危険を伴うこともあります。情動性脱力発作(強い感情の動きで体の力が抜ける)や金縛り、入眠時幻覚などを伴うこともあります。その他にも、夜間しっかり寝ているのに日中の強い眠気が続く「特発性過眠症」や、睡眠時無呼吸症候群など他の睡眠障害が原因で日中の眠気が生じる場合、あるいはうつ病などの精神疾患や薬剤の副作用として眠気が現れることもあります。

過眠症は学業成績の低下、仕事のパフォーマンスの悪化、交通事故のリスク上昇、人間関係のトラブルなど、生活の質を著しく低下させる可能性があります。また、周囲からは「怠けている」「やる気がない」と誤解され、精神的な苦痛を感じることも少なくありません。もし「寝ても寝ても眠い」状態が2〜3ヶ月以上続き、日常生活に支障が出ていると感じたら、一人で悩まずに専門機関への相談を検討してください。睡眠専門外来では、眠気の原因を特定するために、詳しい問診、睡眠日誌の記録、そして終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)や複数睡眠潜時検査(MSLT)といった専門的な検査(注)が行われます。

注)当院では実施できない精密検査は国立神経医療研究センター睡眠専門外来等へご紹介します

診断がつけば、それに合わせた適切な治療が開始されます。ナルコレプシーや特発性過眠症の場合、覚醒を促す薬が処方されることがあります。また、規則正しい生活リズムの確立、昼寝の取り方の工夫、カフェインやアルコールの摂取制限など、生活習慣の改善も非常に重要です。もし他の睡眠障害や精神疾患が原因であれば、その根本的な治療を進めることで眠気が改善される場合もあります。

過眠症は、見た目では分かりにくい病気ですが、適切な診断と治療を受けることで、本来の自分らしい生活を取り戻すことが可能です。

当院では、15歳以上の患者様の特発性過眠症治療をおこなっております。診療は予約制となっております。

詳しくは以下のページをご参照ください。
初診・再初診のご予約方法、診療の流れ

 

 

 

 

 

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