眠くて眠くて
[2022.02.12]
治療が始まると患者様が「寝ても寝ても一日中眠いんです」とおっしゃることがあります。
薬を処方していたりすると、副作用でしょうか、と心配されることが多いのですが、薬を飲んでいない方にもこの「眠くて眠くて現象」は起こります。
実はこの眠気の正体は「回復に向かう眠気」です。
心療内科にいらっしゃるまで葛藤や迷いを抱えて来られる方が多いのですが、診察やカウンセリングで、ご自身のうちに秘めてきた葛藤や困りごとをお話してほっとすると、それまで緊張や不安で眠れなかった方に、堰を切ったように溜めていた疲れや眠気が出てくるということが起こるのだろうと感じています。
私の勝手なイメージですが、緊張と不安が「睡眠ダム」の堰になっていて、治療を機に緊張や不安が少しでも緩むと、一気に眠気と疲れが流れ出てくるイメージです。
普段にはない感覚なので、驚いてご相談されるのだと思いますが、
この眠気が出てくるのは回復過程の一部なんですよ、心配しないでくださいと伝えるようにしています。
この過程が、人によっては数日からひと月近く続き、他の症状の回復とともに眠気も引いていきます。
この眠気はあまり心配しないで、回復へのサインだと思ってください。