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トラウマとは

1 PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)とは

PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、危険に直面した後、その体験の記憶が自分の意志とは関係なくフラッシュバックのように思い出されたり、悪夢に見たりすることが続き、不安や緊張が高まったり、辛さのあまり現実感がなくなったりする状態です。PTSDは決して珍しいものではなく、精神医療においては「ありふれた」病気のひとつであると言えます。生死に関わるような体験をし、強い恐怖とそこから逃れることができないという無力感を体験した後、その記憶が長期にわたって恐怖とともによみがえる現象がPTSDです。

厚労省みんなのメンタルヘルス 総合サイトより

トラウマとは時に生きる気力や未来への希望を奪うほどの強烈な負の作用をもたらします。

トラウマは繰り返し過去から立ち上ってきて、強い恐怖や緊張、不安で、その人の自由に行動したり考えたりする力を絡め取り、周りの人とのつながりを遠ざける作用があるので、非常にやっかいです。

症状

 災害や事故、犯罪被害などで強い恐怖を経験後、1ヶ月以上の長い期間にわたって、物音に過敏になってどきどきしたり、逆に、現実感が無くなって感情が麻痺したり、事件を思い出させるものに近寄れなくなるという症状がそろうと、PTSDという診断がつきます。

 

強烈な恐怖体験の後はPTSDだけではなく、うつ病・不安障害、外出恐怖など、様々な形で精神のバランスが崩れます。

治療

当院はトラウマ治療を行う数少ないクリニックです。

*ただし、解離や自傷行為の著しい方、自殺念慮の強い方は、クリニックの構造上ご来院頂くことが難しいことがございます。大変心苦しいのですが場合によっては治療をお引き受けできない場合もございますのでご了承いただけますようお願いします。

 

PTSD治療は、薬物療法及び心理療法(自費診療)を組み合わせて行います。

自然の回復力を引き出すことと、苦しい症状を軽減することがPTSD治療の基本の考え方です。

薬物療法はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)等の抗うつ薬を主に用います。

 うつ病や不安症の症状を併発しているときには、薬物療法によってかなり楽になることがあります。

 心理療法の代表的なものに、眼球運動脱感作療法(EMDR)持続エクスポージャー療法(PE)、認知処理療法(CPT)、ソマティックエクスペリエンス(SE)があります。

 当院ではEMDR(*)とソマティックエクスペリエンス(SE)を受けることが出来ます。

 何年間もPTSDで苦しまれた方が、治療を受けることで治る場合も少なくありません。

ご自分の心が弱いからだと思わずに、治療を受けられることをお勧めします。

 

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