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地中海食とは

高脂肪食で健康長寿の地中海沿岸国

1985年にアメリカのミネソタ大学のアンセル・キース博士が、日本、アメリカ合衆国、フィンランド、オランダ、イタリア、ユーゴスラビア、ギリシャの7カ国で行った疫学研究で、地中海沿岸の国では高脂肪食を食べているにもかかわらず、血中コレステロール値が低く、動脈硬化による狭心症や心筋梗塞、脳血管障害などの冠動脈疾患が少ないことを報告し、地中海食が注目されるようになりました。

 地中海食で豊富に使用するオリーブオイルは、不飽和脂肪酸を多く含んでいること、飽和脂肪酸を多く含む肉の摂取量が少ないこと、野菜や果物などの植物性の食品を多く摂取するために抗酸化作用が強いことなどが、健康に良い理由であると考えられます。

地中海食が寿命を延ばす可能性

 地中海食は、心疾患や肥満、糖尿病などの生活習慣病のリスクを低下させる、健康的な食事であると言われていますが、2014年にアメリカのハーバード大学の研究班により、ヒトでも地中海食が寿命を延ばす効果があることが示唆されました。

 染色体の末端部にあるテロメアは、染色体を保護すると考えられており、テロメアの部分の長さと寿命の長さが関連することが知られています。「Nurse's Health Study」の参加者4,600例以上のデータを用いて、地中海食に近い食事をしているかどうかを9点満点の点数をつけ、その点数とテロメアの長さとの相関をしらべました。その結果、点数が高く地中海食に近い食事をしている人ほどテロメアの長さが長いことがわかりました。*)

 つまり、間接的に地中海食で寿命が延びる可能性を、科学的に推察される結果を得たのです。

*)Could a Nediterranean Diet Extend your life

当ページの内容は公益財団法人長寿科学振興財団が運営している健康長寿ネットの記事内容参考にしています

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