双極性障害
うつ病かと思っていいたら、極端に調子がよくなって活発になる時期がある場合は、双極性障害(躁うつ病)かもしれません。
双極性障害(躁うつ病)では、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返します。
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1.こんなことがありませんか?
そう状態
☑寝なくても元気で活動を続ける
☑人の意見に耳を貸さない
☑次々にアイデアが出てくるがそれらを組み立てて最後までやり遂げることができない
☑根拠のない自信に満ちあふれる
☑買い物やギャンブルに莫大な金額をつぎ込む
☑知らない人にやたらに話しかける
うつ状態
☑表情が暗い
☑自分を責めてばかりいる
☑涙がとまらない
☑集中できない
☑簡単な物事が決められない
☑食欲がない
☑眠れない、過度に寝てしまう
☑体がだるい、疲れやすい
2.躁うつ病とは
双極性障害では、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返します。
全体では「うつ」ので過ごす期間の方が長く、うつ病と見分けにくいので正確な診断に至るまで、長く時間がかかるのが特徴です。
うつ病だと思っていたけれど、実は双極性障害だった、ということも臨床場面では珍しくありません。
うつ病として治療すると効果がなかったり、場合によっては悪化することもありますので、早めに双極性障害であることを診断することが重要になります。
3.躁うつ病の治療
当院での治療は薬による治療と心理療法の二つのアプローチを組み合わせています。
・薬物療法:症状をコントロールする
脳内の神経伝達物質のアンバランスから起きる病気なので、まずは薬物療法を基本に治療を組み立てていきます。
主に用いる薬は、気分安定薬や非定型抗精神病薬となりますが、中には血中濃度を測りながら慎重に投与量を決める必要がある薬もありますので、適切な方針を定めるために処方箋通りの量と回数を守って頂くのが重要です。
治療薬には従来の内服剤と最新の治療として注射剤があります。
注射剤について
当院では双極性障害の最新治療であるエビリファイLAI(持続性注射)を積極的に導入しています。
エビリファイLAI(持続性注射)は長く使用することで再発予防効果が認められています。
関心のある方は診察の中でおっしゃってください。
・心理的治療 :再発を予防する
薬物療法によってある程度症状がおちついてきて、ご自分の病状を振り返れるようになると、次のステップへ進みます。
ご自分の再発のサインを把握すること、そのときにどういう対応をすればいいかを学ぶことなどを中心にをサポート致します。
外来の精神診療だけでいいときもありますが、病気の期間がながかったり、病気をとりまく事情が複雑だったりする場合はカウンセリング(自費診療)の導入をお勧めすることがあります。
いずれにしても最終的には、ご自分の病状を知って自ら病気とうまくつきあっていけるようになることが治療の目標になります。